ぺんぎんの音楽日記

クラシック音楽について、絵画や鳥たち、日々の生活について自由に書いていこうと思います。

レコードの復活

イメージ 1

レコード店にCDしか売られなくなってどれくらいたつでしょう。
レコードを再生する機器も以前のように販売されなくなって久しいです。
でも、その昔、心を癒してくれたレコードたちをぽいっと捨てる気にもなれず、取っている人も多いと思います。
実家の処分をするときに、もう久しく誰も手入れすることもなくなった亡き父のレコードのことを考える余裕も時間もなく、申し訳ないけれどみんな処分してもらおうと暗黙の了解が家族の間にありました。再生するプレーヤも誰も持っていなかったし。

けれど、いよいよすべてを処分するという段になって、最後の最後に実家に行った時に父の愛したレコードを少し持ち帰ることにしました。
重いので本当に少しだけです。LPレコードってこんなに重かったかしら、とすっかりCDに馴染んだ身はひぃひぃ言いながらコンビニまで運んで家へ送りました。
知人にも譲りましたし、少ししか手元にはないのですが、聞いてみたくなりました。
特に、ブログのお友達のハルコウさんのところで、アンセルメの「展覧会の絵」のレコードも紹介されていたこともあり、何とか聞きたいと思い始めました。

最近は、レコードやレコードプレーヤが少しですが店頭に並んでいます。
多分、昔レコードをたくさん集めた人たちが、今少し時間などに余裕が持てるようになって、録音して別のメディアに残そうとしているのでしょうか。
でもね、レコードはレコードで聞くのが一番な気がします。
何とか環境が整って、さぁレコードを再生しようと思った時、かび臭いジャケットの中のレコードにはカビが。。。ティッシュを湿らせレコードの溝に沿ってそぉっと全体を拭いました。オレンジ色のカビが付着しました。
レコードクリーナーできれいに拭いてそれから針を載せました。

よみがえる昔の響きを期待していたのですが、、、、
右二つのスイスロマンドとアンセルメの演奏のものは、音質にがっかりしてしまいました。モノラルだけれど、昔父が聴いていた時とは違って聞こえるのはなぜでしょうね。やっぱり録音の技術の違い、そして再生機器の違いなのでしょうね。当時は今ほど良い音では聞けなかった、でも当時はその音が一番いいくらいに思っていた。どんどん技術が進化してよい音で聞けるようになり、今ではそれが当たり前、昔の音はもう聞けない、、そんな感じでしょうか。
オーケストラの演奏はいろんな楽器の音がくっついて鮮明には聞こえません。父は手作りのアンプやスピーカを使っていました。スピーカは大きいのから小さいのまでいくつかあり、それぞれが高音や低音など役割分担していたように思います。
ですから、モノラルでありながら立体的に聞こえていたのかな、と今更ながらに父が工夫を凝らしていたんだということがわかりました。人を連れてきては音楽を聴いてもらって自慢していましたものね。

モノラルでも録音年代によっては比較的よく聞こえるものもありました。
ステレオの録音のものは大変音のよいものもあり、CDに焼き直されているものよりずっといい音のものもあります。
まあ、古いレコードはそれはそれとして父の思い出の物ということで置いておいて、音の良いレコードを順に聞いて行くことにしました。