ぺんぎんの音楽日記

クラシック音楽について、絵画や鳥たち、日々の生活について自由に書いていこうと思います。

モーツァルトのセレナーデ10番「グラン・パルティータ」より3楽章

モツレクの検索をしてると、どうしても、かの映画「アマデウス」に当たります。
 
これですね、(写真は、ちょっと、映画の画像を拝借)
 
イメージ 1
 
1984年に、30年近く前に作られた映画ですが、ご存じない方にも今なお見ていただきたいと思う名作ですね。
 
凡庸な作曲家のサリエリモーツァルトの才能を嫉妬してモーツァルトを暗殺しようとしたというフィクションです。
 
映画の内容等、詳しくはこちら、Wikipediaをご覧ください。
 
 
この映画にはモーツァルトの曲を解説したり、作り上げていく箇所がいくつかあり、大変興味深いです。
 
サリエリが大公に作った曲をモーツァルトが大公の前で自由に編曲し曲をグレードアップしてしまう場面、
 
モーツァルトが司教の前で演奏したセレナーデを聞いてサリエリがその素晴らしさを楽譜を見て語る場面
 
レクィエム作曲の手助けに来たサリエリに、モーツァルトが自分の曲作りの意図を語りながら楽譜に書かせる場面
 
などなど、あたかもモーツァルトが実際に曲を作っていくさまを見るようで楽しいです。
 
そういった場面のひとつ、サリエリの嫉妬の対象ともなった曲、グラン・パルティータの3楽章。
 
これはやはり、あの映画でブレイクしたのでしょうか?YouTubeにたくさんアップしてありますね。
 
モーツァルトは「セレナーデ」をいくつか書いています。その中の10番K361のこの曲は管楽器のための曲です。
 
グラン・パルティータとよばれていますが、大きな組曲、という意味で作曲者本人が楽譜に記したそうです。
 
映画で用いられ、今も多くの人に愛されているのはその3楽章。
 
サリエリのその曲の描写が素敵なのだけど、日本語テキストがない、英語のテキストは以下のとおり、
 
モーツァルトの楽譜を覗き込みながら、サリエリはつぶやく
 
On the page it looked nothing. The beginning
simple, almost comic. Just a pulse - bassoons and basset horns -
like a rusty squeezebox. Then suddenly - high above it - an
oboe, a single note, hanging there unwavering, till a clarinet took
over and sweetened it into a phrase of such delight! This was no
composition by a performing monkey! This was a music I'd never
heard. Filled with such longing, such unfulfillable longing, it had
me trembling. It seemed to me that I was hearing a voice of God.
 
ちょっと訳してみる。。。。
 
♪~ページ上は見たところ何もない、
 
はじめはシンプル、ほとんど喜劇のようだ。
 
バスーンとバセットホルンが、まるで錆びたアコーディオンのように脈うつ。
 
そして突然そのはるか高いところに、オーボエの単旋律がゆるぎなく
 
クラリネットに引き継がれ、喜びのフレーズのなかで甘美になるまで続く。
 
これは見世物猿による作曲ではない、
 
そう、これは私が今までに聞いたことのない音楽だった。。
 
そんな切望、満たされない切望でいっぱいになって私は震えた、、
 
それは、私にとって神の声を聞いているようだった~♪
 
 
あはは、役に立たない翻訳者だね、意味や情景がわかるでしょうか。。。笑
 
映画のサウンドトラックを見つけたので、貼り付けておきます。
 
演奏はネヴィルマリナー、です、ね、、
 
 
実はほかの演奏も聴きましたが、やはり、ブレイクするだけあって、このマリナーの演奏は魅力的です。
 
何がって言うと、しろうと考えでありますが、まず12~3ほどある管楽器のバランスでしょうか。
 
バセットホルン(クラの大きい感じ、バスクラに見た目ちょっと似てる、ホルンではありません)とバスーンファゴット
 
が低音を担当してるのですが、低音部はそれなりの和音進行があり、上をいくメロディ楽器とは
 
和音的に噛み合わないところもあるのですが、それをぶつけずに上手にバランスさせて違和感がありません
 
そして、美しいメロディを思い切り際立たせて歌わせているのです。
 
他の演奏です。
 
ホグウッド、16:51あたりから3楽章、穏やかで牧歌的な演奏が素敵、低音控えめ、ちょっと地味かも
 
ムーティ、3楽章18:50あたりから、ムーティは好きだけど、、
 
演奏者リストは中にあります、3楽章は19:31から、これはまあ好きかな。