ぺんぎんの音楽日記

クラシック音楽について、絵画や鳥たち、日々の生活について自由に書いていこうと思います。

朋子さんの2009年春の「音楽のおくりもの」

昨日は、お花見に出かけた方もたくさんあると思います。
私は、仕事でした。^^でも、今年の春からちょっと仕事が減りまして、時間的には余裕ができたのです。
いいんだか、悪いんだか・・・

とりあえず、そのおかげで、春の訪れとともに、桜の訪れとともに、ブログで知り合った朋子さんのヴァイオリン演奏を聞きに出かけることができました。
去年、雨の降るまだ寒い日に、春の風のような清清しい朋子さんの演奏を初めて聞いたのでした。
その後、去年の7月、ウィーンをテーマにしたみなとみらいでの演奏会で、そして昨日は、春爛漫と桜が咲き誇る中、鎌倉の芸術館で聞かせて頂きました。

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前田朋子さん、誰にでも親切で気さくで明るい方です。
っていうと庶民的な印象ですが、立ち居振る舞いの品のよさにお育ちのよさを感じます。
演奏会に行くたびにお見かけする、お身内やお友達と見受けられる方々、皆さんそういう雰囲気ですね。
温かいお身内と親身なお友達が、たくさんいらっしゃると言う感じです。
と同時に、ご近所ともとても仲良くされてるというのが、垣間見えてきます。
行きつけのお店の方など演奏会にいらっしゃっています。
かと思うと、幼い頃からドイツで暮らし、今もウィーン在住ということで、外国の方々ともたくさん交流のある国際人でもあるのですね。
幅広い視野をお持ちの方ですね、お体はとてもスリムでいらっしゃいますけど。^^
そんな素敵な朋子さんのヴァイオリンの音色は、とても柔らかくキラキラと輝いています。
このキラキラした柔らかい暖かい音色に惹かれて、この音色と彼女の素晴らしいテクニック(技巧的なものだけではないですよ)を聞きたくて、正直ちょっと遠いですけど聞きに来てしまうのです。
癖になったというか、、はまってしまったのかもしれません。^^

今回は、前半はモーツァルトとバッハ、後半はバルトークサンサーンスサラサーテの演目でした。
モーツァルト変ロ長調のヴァイオリンソナタ。はじめの音を聞いて、ああ、朋子さんのヴァイオリン、この音だったわ、とちょと感激したのでした。
音の流れの中にまるで陽の光を受けた小川が淡くきらきらと輝くような幸せ感があります。
ピアノとの掛け合いもとても楽しげです。伸びやかで優雅でうっとりする演奏でした。
バッハは無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ、第3番です。
この演奏も大変よかったのですが、あとで、朋子さんのプログラムの解説を読んで、ちょっと胸が熱くなりました。そういう思いを込めて弾いていらっしゃたんですね。中身の濃い演奏でした。

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後半は、ヴァイオリンのテクニックをたくさん披露してくださいました。文句なしに楽しめました。
まず、バルトークルーマニア民族舞曲、これはピアノやアンサンブルでも演奏される事があって、今までに何回か聞いたことはあります。でも、ヴァイオリンソロでの演奏は初めてでした。
かっこいいはじまり、う~ん、朋子さんらしいです^^。あ、3つ目の曲の音、フラジョレット、木管のような響きはそうですね。何てきれいなのでしょう。最後は速く激しく盛り上がりました。
次は、サンサーンスの序奏とロンドカプリチオーソ。これは、今回1番、朋子さんがどんな風に弾かれるのか期待していました。はじめは、さらさらといくのですね。。序奏ですものね、はじめから盛り上がっちゃ意味ないですもの。さぁ、ピアノがリズムを刻んできました、ドキドキしますね。はじめはクールです。そして、いろんな表情が見えてきます、情熱もあり、ちょっと甘えてみたり、楽しいですね。
そして最後にサラサーテツィゴイネルワイゼン。ヴァイオリンのテクニックを余すところなく見せて、聞かせてくださいました。どんな風に弾いてるのか気になって、ちょうどバッグに前日のオペラグラスが入っていたので、取り出して見てしまいました。右手も左手も自在にヴァイオリンと一体になって動いています。すごいです。。
拍手喝采!!

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アンコール曲は激しい曲からうって変わって、静かに心安らぐマスネーの「タイスの瞑想曲」でした。
朋子さん、素晴らしい演奏をありがとうございました。