ぺんぎんの音楽日記

クラシック音楽について、絵画や鳥たち、日々の生活について自由に書いていこうと思います。

ベオウルフ~英雄叙事詩ですが。。。

うん10年前、、まだ大阪に住んでいた頃、梅田の紀伊国屋書店でベオウルフの本を手にしたのでした。
北欧の英雄伝で、名前だけは知っていたのだけれど、本を読む機会がなかったのでした。
でもね~、たいていの中世の伝説ものや叙事詩がそうであるように、とっても読みにくくて、退屈で、ストーリーもよくつかめなくて、つかめたとしても、だからなんなのみたいな。。。そういうのが多いんですね。
それで、ずうっと本棚の隅にありました。

で、去年でしたっけ?映画が公開されたのは、、
去年は玉砕覚悟で出陣したスパルタの英雄レオニダスの物語を映画化した「300」もありましたが、これはあまりに辛くて見れないでいました、「トロイ」もね、あほパリスのお兄さんヘクトルの家族の気持を思うとつらくて、ヘクトルが死ぬ場面は正視できないのですが、、
ベオウルフは、そういうこともなかろうと、DVDを借りてきてみたのでした。


ロバート・ゼメキス監督、出演者はレイ・ウィンストン アンソニー・ホプキンス アンジェリーナ・ジョリー ジョン・マルコヴィッチなど、、興味深いメンバーです。
化け物とか、龍のCGがよくできていました。そして、何より面白いのは、物語の解釈でしょうね。
ご覧になった方もあると思いますが、副題の「呪われし勇者」が暗示するように、勇者達は、強いのだけれども、強いと思われているために強くあり続けなければならないと言う呪縛を背負う。そしてそれが、勇者のアキレス腱になってしまうのですね。。。
そのあたりが、とても人間臭くてよかったですね。勇者といえども、妖艶な女性に弱い、名誉欲に弱い、富の誘惑に弱い、、あ、勇者だからこそ、弱いのかもしれませんが、ね。
命を賭して、自らが招いた事態を収拾するというのが、本当の勇者のありかたなのかもしれないですね。
何か立派なことをすると言うよりも、自分のしたことの責任を取るということが真に勇者たるために大切なことなのかもしれません。

歯切れ悪いですけど、まあ、ネタバレになっても、、、なので。
興味のある方は、映画をごらんください。