ぺんぎんの音楽日記

クラシック音楽について、絵画や鳥たち、日々の生活について自由に書いていこうと思います。

リエンツィ序曲~ワグナー~♪

イメージ 1

すっかり、ご無沙汰してしまいました。
何とか、アイーダの練習用パート別のMIDI制作も終わり、サイトにアップされました。
関連の方は、第九のHPよりお入りくださいませ。

さて、アイーダは壮大なオペラです。野外のオペラ演奏とかもありますが、アイーダほど似合うものはないでしょう。アイーダを聞いていますと、勇壮な曲が聞きたくなりました。
そこで、「リエンツィ」序曲です。私の1番好きな部分をお送りします。



「リエンツィ」は、1842年10月20日ドレスデンで初演されたオペラです。
オペラとしてはそれほど演奏されていませんので、他のワグナーのオペラほど知られていません。序曲として単独で演奏される機会の多い曲です。
内容はは、14世紀の実在に人物リエンツィ(リエンツォ)がローマで護民官となるも、やがて専制的となり追放される、復権を図るが殺されしまう話を改変して、もっとリエンツィを美化しロマンティックにしたストーリーとなっています。

副題は「最後の護民官」となっていますが、護民官って、古代ローマの時代の役職でしょう?って思いますよね。グラックス兄弟の改革とか世界史で習いましたよね。
それに、14世紀イタリアといえば自由都市(共和国)の時代よね、ローマ教皇の権力は衰退し始めて、、ダンテ、ペトラルカ、ボッカッチョが出てそろそろルネサンスも起こってくるところだし、、
イギリスでは農民の乱(ワット・タイラーの乱)、そしてフィレンツェでもチョンピ(羊毛の毛梳き職人)の乱が起こり、市民、農民の王侯貴族への反抗も芽生えています。

そんな時代のヒーローたらんとした貧しい居酒屋と洗濯女の子、プロレタリアート出身リエンツィ(実在のリエンツィですが)は、独学で人文主義の教養を身に付け、貴族を抑えて市民の代表になって権力を握ろうとしたのですね。
はじめは爽やかな弁舌で市民の絶大な支持を得て護民官となります。後に市民に追放されるが、復権を図ろうと戻り片っ端から気にいらない人物を手荒く審議、処刑にしてしまう。そうなると彼の行動に怯えた市民に一言言う間も与えられず、刺されて殺されてしまう、1人が刺すと次々と刺して。。市民らはかつて賞賛した彼の弁舌の魔法にかけられるのが怖かったと。。

悲劇に終るとはいえ、いちおうは英雄物語ですから、序曲は勇ましく勢いがあって、かっこいいです。
実際のオペラは見たことがないので、どんな雰囲気かわかりませんが。

ニコーラ(コーラ)・ディ・リエンツィ(リエンツォ)については、コーラの革命としてルネサンス時代の歴史にちょこっと登場しています。モンタネッリ/ジェルヴァーゾの「ルネサンスの歴史(上)」(中公文庫)に少し詳しく載っています。

モンタネッリのイタリア史の著書は「ローマの歴史」と「ルネサンスの歴史」(上)(下)の3冊をもっています。10数年前に父に帰りの新幹線で読める面白い本はない?と聞いたところ、これをくれました。
今では、父の遺品でありますが、もう古いので絶版になってるかもしれませんね。

イメージ 2


また、ペトラルカがはじめのうち彼を支持してた事は知られています。
リエンツィの肖像が見つからないので、上の画像は元友人のペトラルカの肖像です。リエンツィの時代を感じていただけるでしょうか?画像はWikipediaから。


では、MIDIでお届けします。mp3は、ファイルサイズが大きく、倉庫に入りきらなくなってきました・・・


少し音量を押さえましたが、最初はフルオーケストラでが~んときますので、音量調節をよろしくお願いします。




Copyright(C) by penguin