ぺんぎんの音楽日記

クラシック音楽について、絵画や鳥たち、日々の生活について自由に書いていこうと思います。

オペラ3~リゴレット~♪

26日、今年3回目のオペラ(オペレッタ含む)鑑賞です。


指揮:クリスチャン・ポラック
演出監督:ルチア・メシュビッツ
リゴレット:ゲオルグ・ティッヒィ
ジルダ:ユリア・コッチ
マントヴァ公爵:ヴァレリィ・セルキン
モーツァルティアーデ管弦楽団
バーデン市立劇場合唱団


なんと、ウィーンの森バーデン市立劇場が引越し公演で,私の住む町へやってきました。家から歩いて30分の所にです。これは行かねばなりませんよ。
歌関係のお友達にも誘われて、*1ワクワクしながら、この日を迎えました。
近いだけじゃない、安いんです。都内では信じられない値段ですね。
SS席10000円、S席7000円、A席4000円、B席2000円なのです。(ちなみに先週行ったミューザ川崎で翌日同じ公演があったのですが、SS12000、S10000、A8000、B6000、C3000です)
また、1400席くらいのホールなんですが、どこに座っても舞台は見渡せるし、音響だって近所では評判よいのです(笑)

市が、ホールが、大変力を入れてたようで、後から知ったのですが、特別の企画として上演に先立って、プレセミナーや舞台裏を見て回るバックステージツァーなどもあったようです。
また、90ページ以上にわたる解説書(プログラム兼?)というのが上演前から配布され、全くのオペラ初心者でも楽しめる配慮がなされていました。
解説書のそのカタカナ表記への気の使いようにはちょっと驚きましたが、、かえって読みにくいかもです。出演者の写真と紹介、オペラの場面の解説、そして、面白かったのがストーリーの漫画。こんなんはじめてみました。

普通、オペラ鑑賞(オペラだけでなく、どの演奏会でもそうですが)に行くと、チラシを山ほど袋でもらいます。チケットのもぎりのところで、いろいろ入ったビニール袋をもらいましたので、田舎でもこんなにチラシがあるのだなと思いましたら、、、あら、中身が違う。。。
コンサートのチラシもありましたが、、一番分厚かったのは、奈良市の奈良大和路観光ガイドマップで、他にはうちの町の観光ガイドマップ、八戸市観光ガイドマップや八戸のお酒のちらし、中には<みなと八戸「リゴレット」特別セット>3980円というちらしもあって、、なんじゃこりゃ~でした。八戸で水揚げされる海の幸おつまみのセットみたいでしたが、、、リゴレットと何の関係が。。。
演奏会を助成しているのが(財)地域創造ということで、らしいです。
ホワイエにそういえば、地域の紹介のコーナーがありました。

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他に、目を引いたのは、リゴレットの衣装の展示です。
主役のリゴレットと娘ジルダの衣装が展示してありました。あ、カメラもケータイもうちにおいてきちゃった。。。と、そこへTanyaさんが、、、写真を後で送っていただきました。
その日の衣装とは色違いでしたが、オーソドックスな素敵な衣装です。

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さて、席に着きました。A席でしたが、なんとS席のすぐ後ろでしたので、なんだかお得な気分です。よ~くステージの全貌も見えますし、オペラグラスで歌手の表情もよく見えます。
周りを見回すと、満員です、こんなに満席状態のこのホールを見るのは久しぶりです。
知り合いの顔もたくさん、お久しぶりの顔も、、「あら、今どうしてるの?元気?」などと声をかけられて、同窓会気分。。。あ、これじゃ、日常を引きずってない?
非日常の演奏会に日常が大きく割り込んでる状態。。。
あ、あたしも、のべつまくなしにしゃべりまくるおばさんと化してしまうのだろうか。。ちょっと不安になりました。


ピットにオケのメンバーが入ってきました。
ざわざわしていた客席もし~んと静まりました。前奏曲が始まり、幕が開きました。マントヴァ公爵の館の大広間、着飾った貴族たちが様々なポーズのまま、身じろぎもせず立っています。
大道具も、照明も、衣装も落ち着いた色合いで、まるでルネサンス時代の絵のようです。
やがて音楽が変わり、動き出した人々が歌い始めます。
オーソドックスな演出で、斬新なものや奇をてらったものは何もなく、とても素直な気持ちでオペラに入り込んでいけます。
歌手たちも手馴れていて自然にきれいに歌い上げていました。歌も程よく盛り上がり、聴衆は拍手喝さいしていました。熱心なお客さんが多いらしく、見せ場ごとに熱のこもった拍手がじゃまにならない程度にまきおこりました。
リゴレットはうまかったですね。ジルダもはじめは声が細すぎかなと思いましたが、透明感のあるP(ピアノ)が美しい清純なジルダにふさわしい歌声でした。
公爵のテノールが、うまいんだけど、もう少し声が通るとよいな~あとで、もっと盛り上がったときに聞かせてくれるのかな、と思っていましたが、「女心の歌」でも、それほど変わりはありませんでした。もうちょっと華やかさがあったらよかったなと思いました。(それは、みんな感じてたようでした)
殺し屋のバス、その妹のアルトもよかったです。

舞台上にばかり気をとられていましたが、舞台の上の歌手たちをピットのオケがさりげなくしっかり支えていたように思います。やや小編成のオケで、きれいにまとまった演奏でした。
チェロやオーボエのソロもそつがなく、歌の邪魔には決してならず、歌と一緒に盛り上がりました。
オペラ専属のオーケストラという印象でした。

みんな一生懸命にオペラに見入って、聞き入っていました。
拍手とブラヴォー以外は、たまに咳の音がするくらいで、みんなで一緒にオペラを楽しんだ、という気持ちになりました。私も、おしゃべりおばさんにならずに済んでほっとしまた。(笑)
「たのしかったね」
「こんなオペラの演奏会が、もっと頻繁にあったらよいのにね、」
終わってから、帰るときに、皆さん口々言ってらっしゃいました。
そうね、ほんとだわ、、、

*1:o(^-^)o