ぺんぎんの音楽日記

クラシック音楽について、絵画や鳥たち、日々の生活について自由に書いていこうと思います。

ベートーヴェンの交響曲~その6~田園交響曲

さて、シリーズも6回目になりました。
ベートーベンの交響曲第6番です。田園交響曲とも呼ばれています。この5楽章の牧歌(パストラル)は昨年末のパストラルシリーズで取り上げました。
田園交響曲というと、一番にこのベートーベンの6番を思い起こすのですが、他にもグラズノフ交響曲7番、ボーンウィリアムスの田園交響曲というのがあるそうです。
また、作者の命名によるものではないけれども、そう呼ばれることのあるのが、ブラームス交響曲2番、そしてシベリウス交響曲2番なんだそうです。そういえば牧歌的なところもありますね。

それから、文学では、アンドレ・ジッドの「田園交響楽」というのも思い起こすことでしょう。
実は、これは読んだことはありません。中高生の頃、ミッション系の学校でしたので、毎日礼拝がありました。その時に、説教者(当校の教師ですが)によく取り上げられる文学作品が、この「田園交響楽」や「狭き門」そしてドストエフスキの「カラマゾフの兄弟」や「罪と罰」などでした。
キリスト者としての悩みを作品の中に抱えているからなのでしょうね。ドストエフスキは読みましたが、ジッドは読みそびれました。
ジッドの「田園交響楽」は、もちろん、ベートーベンのものを指しています。
盲目の少女はこの曲を聞いて、この世界がこの曲のように美しいものであると想像するようです。
待ち望んだ開眼手術を受けた少女は、彼女の想像していた美しい世界ではなく、醜い現実を見てしまう、、と言うお話らしいですが。。。

確かに、美しい田園風景を歌った曲です。この曲が前の5番と同じ時期に並行してかかれたものであるとはちょっと信じられないくらいですね。
6番は美しい田園の中で作曲したのでしょうか、Wikipwdiaにこんな絵がありました。コピーライトは期限切れだそうです。(笑)

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耳が聞こえなくなってきたベートーベンの苦悩の部分は5番に、美しい音の世界を可能な限り綴ろうとした部分は6番に表現していったのかもしれません。
前回、ファンタジア先輩も指摘されていましたように、作曲された当初は、こちらの6番の方が5番、運命の方が6番として初演されたらしいですね。
この6番は、ベートーベンの交響曲としては通常は4楽章のところ、5楽章で構成されています。通常の構成の第3楽章と終楽章の間に短い楽章がひとつ挟まった形で、第3楽章から終楽章まで続けて演奏されます。そして、各楽章には標題が付けられています。

第1楽章「田舎に到着したときの晴れやかな気分」
第2楽章「小川のほとりの情景」
第3楽章「農民達の楽しい集い」
第4楽章「雷雨、嵐」
第5楽章「牧人の歌−嵐の後の喜ばしく感謝に満ちた気分」

さて、楽器編成ですが、最初の楽章では、木管のFl,Ob,Cl,Fgそれに金管はHrのみ、それに弦楽器群の構成で大変こじんまりとしています。弦楽器だけで演奏される部分も多いですね。
3楽章からトランペットが、4楽章からトロンボーンが加わり、5楽章でピッコロが加わります。
だんだんと編成が大きくなっていくのですね。同じ時期の5番と同様に、トロンボーンとピッコロが使用されています。

では、ベートーベン作曲交響曲第6番「田園」第1楽章から、ぺんぎん指揮ぺんぎん交響楽団の演奏で、、、(笑)
今回は忙しくて団員がなかなか練習に集まれず、エキストラも多いようです、お聞き苦しいところがありましたら、ご容赦くださいませ。