ぺんぎんの音楽日記

クラシック音楽について、絵画や鳥たち、日々の生活について自由に書いていこうと思います。

ミュシャ

ミュシャ展に行ってきました。
平日ですし混んでないと思ったのですが、意外と人が多い。
新国立美術館に行くのに初めて乃木坂から行きました。いつも六本木なんですけどね。
そうすると、改札口あたりからもう美術館へ出かけるらしき人たちがたくさん。

新国立美術館ではミュシャ展と草間彌生展とありました。
ミュシャのスラブ叙事詩鳴り物入りで来日でしたが、まあ、その絵のサイズの大きさ、スケールの大きさにはちょっとびっくり。大きなキャンパスの中に実物大の人物が歩いています。
おそらくは人物のポスターをたくさん描いたミュシャならではなのでしょう、狂いのない生き生きした人物の動きがあります。
ただ、全体の色調がふわっとして何というのでしょう、淡いんですねぇ、、
ぼやけているんではないのですが、私の気持ちとしてはもうすこし明暗や立体感が欲しいな。

チェコスロバキアの歴史なんてあまり学習する機会もないので、この叙事詩の背景の歴史についてはピンとこない人が多いと思います。が、ヤン・フスが出てきて、あ~フス戦争だ、世界史専攻の血がちょっと騒ぎました。
14世紀、イギリスのウィクリフボヘミアのフスはローマカトリック教会からの国家の独立を主張した。それぞれオックスフォードやプラハの大学の教授であり、それぞれ信奉者が乱を起こしたり、国王が中心となってカトリック教会に反旗を翻して戦争が起こった。世界史では大体二つセットで出てきます。
なので混乱しがちですが、ボヘミアのほうがフスでウィクリフの影響を受けています。
この事態を重く見たローマカトリック教会はコンスタンツの公会議ウィクリフおよびフスを異端とし、フスを火刑に処し、すでに亡くなっていたウィクリフの墓を暴いてその著書とともに焚いた。

フスが身を乗り出して説教をしている姿が描かれている絵がありました。
ほかに、フス派の僧侶が高台から人々に呼び掛けている姿の絵も。こちらの絵の人物のシルエットは本当に見事だと思いました。顔はよく見えません、でもシルエットだけでトンスラ頭の僧服を着た僧侶だということがよくわかります。痩せ型の体形までわかります。多くの人物が描かれてるにもかかわらず、その一人一人が実にきれいなリアルな輪郭を持っています。

スラブ叙事詩の部屋の隣の部屋の絵は、レプリカなのかわかりませんが、写真撮り放題でした。なので、少し撮ってきました。

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