ぺんぎんの音楽日記

クラシック音楽について、絵画や鳥たち、日々の生活について自由に書いていこうと思います。

今年もLFJちょこっと行ってきました。

LFJ(ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン)に、今年も行ってきました。

でも、今年はいろいろあったので、聞きに行くのは1日だけ、それも身内と一緒です。

クラシック音楽好きの、というよりクラシック音楽を専門に勉強した身内の一人と行きました。

彼女はオーケストラでオーボエを吹いていましたから、オーケストラの曲を聞くことにしました。

彼女にはまだ1歳にならない子どもがいるのですが、子連れでも聞けるプログラムがあります。

それが、LFJの“0歳からのコンサート”ですね。

国際フォーラムで一番大きなホール、ホールAで行われました。

全席指定で¥1500、18歳以上の保護者同伴に限り保護者1名につき1名まで膝上無料、です。

1500円で、一流の演奏を親子で聞けるなんてお得です。席も2階の4列目でしたし。

ジャン=ジャック・カントロフの指揮によるシンフォニア・ヴァルソヴィアの演奏です。

司会に素敵なお姉さんとマスコットのチェブラーシカもいます。

演目は子どもたちにも馴染みやすいチャイコフスキーバレエ音楽から

バレエ組曲くるみ割り人形」 op.71a
バレエ組曲白鳥の湖」 op. 20a より 情景、ワルツ、白鳥の踊り、情景
バレエ組曲「眠りの森の美女」 op.66a より ワルツ

です。

やっぱり、誰かも言ってらしたと思うけれど、チャイコフスキの3大バレエ曲の中で、

一番わかりやすくなじみやすいのは「くるみ割り人形」ですね、お菓子の曲とかありますものね。

お話も分かりやすいですし。。

2番めは、「白鳥の湖」かな、、そして3番目が「眠りの森の美女」なんでしょうね。

「眠りの。。」はディズニーのアニメでも使われたワルツしか演奏はありませんでした。

カントロフとヴァルソヴィアの演奏は、とても優しい響きで心地よかったです。

会場はそれなりに騒がしかったですけれど、もちろん大人の演奏会に比べればの話ですが、、

あの大ホールにたくさんの赤ちゃんや幼児がいたことを考えると、静かな方だったかもしれません。

マナーとして、飲食はしない、泣いたら外へ出る、というのが守られていましたし。

子連れではなかなか演奏会に行けないという親たちや、幼い時から本物を聞かせたいという親たちに

とっては、なかなか良い企画ではないかと思います。

           
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さて、今年はいろんな理由から今日しか来る予定ではなかったので、もう一つ演奏を聴きました。

いつもなら、ピアノや室内楽などの演奏を小さめのホールや部屋で聞きたいところですが、

今回のロシア音楽シリーズでは、それほど聞きたいと思うものがなく、(いや、本当はあったのですが

それは、チケットとりに失敗してしまいました。メジューエワを聞きたかったのです。メトネルを)

ホールAのプログラムくらいしか残ってなかったので、じゃ~いっそ大音響の曲を、と思い

下野竜也指揮、読売日本交響楽団の演奏でストラヴィンスキの「春の祭典」を聞きました。

下野さんのストラヴィンスキといえば、4年ほど前にオペラシティに「火の鳥」を聞きに行きました。



ペトルーシュカ」が聞きたいと思いましたが、ストラヴィンスキはこのプログラムしかありませんでした。

下野さんてストラヴィンスキが得意なのかと思いましたが、そういうことではないようです。

他に、LFJではラフマニノフやムソルグスキを振る予定のようです。

春の祭典」の前にモソロフの交響的エピソード「鉄工場」 op.19の演奏がありました。

パーカッションにプラスティックのカーテンみたいな大きな楽器が出てきて、大きな音を立てていました。

LFJの演奏会情報に「炸裂するリズム、吠えるオーケストラ!音楽史に残る衝撃的な名作を体験すべし」

とありましたが、たしかに激しいリズムと大音響で、指揮者も演奏者ものりのりでした。

下野さんは、演奏が終わった後も楽しそうに笑みを浮かべていました。

今度の席も二階で、1列目ですから、ステージの上の様子がよく見えました。

その後、聞きなれた「春の祭典」のメロディがファゴットのソロで始まりました。

第1部の「大地の礼賛」です。

ゆったりとした空気が流れた後、だっだっだっだっ、、と軽快にリズムを刻んできました。

リズムが心地よくて少し眠くなってきました。が、かなり編成の大きいオーケストラは、迫力たっぷりに

迫って眠れないです。激しい音楽が突然終止、第1部が終わります。

第2部の生贄の儀式に入りました。テンポが緩やかになり、たっぷりと広がって眠気に誘われてきました。

ティンパニがどん、どん、どん、どんとなって「選ばれし生贄の賛美」が始まりました。

この部分はMIDI制作をしたこともあり、とても印象に残っています。

激しいリズムと金管、パーカスの動きの後、低音がだん、だん、だん、だん、と鳴っています。

この辺、なんていうのでしょう、、、読響も上手と思うのですが、どこかもったりとして、

それほど、すっきりした感じでないのが、泥臭い感じがして、そこがなんともいい感じな気がします。

外国の、例えばYouTubeで聞いたコンセルトヘボウとかはもっとスマートな演奏をしますが

春の祭典はそうでない方が、野蛮ぽくて生々しくてよいかもしれないです。

もちろん、個人の好みでしょうけれどもね。

このあとは、最後まで飽きることなく聞くことができました。

終演後は拍手喝采でした。指揮者も演奏者も楽しげでした。
 

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昨日からの雨が、今日も降り続き、時折激しく降ります。

が、LFJ名物の野外演奏は予定通り行われ、芸大生によるピアノ演奏もありましたし、

屋台も出ていて、雨の中、傘を差しながら食べている人たちもたくさんいました。

雨でなければもっと楽しめたのに、と思う反面、雨の中で傘刺して屋台のご飯を食べるのも一興かなと

LFJのグッズもいろいろあり、今年もお土産を買いました。

ただ、ちょっとさみしいのは、昨年は地震の後で自粛してたということもありましたが、

だんだん、スポンサーが減って、展示ホールでのスポンサーイベントなども減っているようなのです。

協賛する企業が減ってきてるのも確かなようで、このままだと運営が危ういのでしょうね。

展示ホールの飲食コーナーのテーブルに、個人の協賛者を求めるチラシが貼ってありました。

ボランティアならできるけど、協賛は難しいな、、チケットを買うので精いっぱいかな?

来年はもっとチケットを買って、身内やお友達を誘って行くといいのかな?

今年初めてLFJに出かけた身内は、「こんなに楽しめるところとは思わなかった」と言っていましたし。

気軽に本物のクラシック音楽に触れることができ、音楽だけでなく、GWの楽しみとして遊べる

そんなLFJがなくなると寂しいので、できることはしていきたいと思ったのでした。