ぺんぎんの音楽日記

クラシック音楽について、絵画や鳥たち、日々の生活について自由に書いていこうと思います。

ブラームス~ピアノ協奏曲1番ニ短調~

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この曲は、若かりしころによく聞きました。
冒頭の激しく、鋭く尖がった情熱が心に響いたのでした。
当時は誰の演奏を聞いていたのか、覚えていません。

ブログフレンドさんのところで、この曲を取り上げていて、思い出しました。
CDを購入していてまだ聞いていなかったのです。
買った当時は他のものを聞くのに忙しくて、という事情があったのですが、
次第に、あのメンデルスゾーンのイタリアのときみたいに、「がっかりしたくないな」と言う気持が強くなって、ちょっと聞くのを躊躇していたのでした。
あの若かりしころに感動した演奏がそのまま蘇ればよいのですが、まったく違った曲に聞こえてしまったら、どうしよう、、がっかりです。

演奏は、ピアノがアレクシス・ワイセンべルク、カルロ・マリア・ジュリーニの指揮するロンドン交響楽団です。録音は1972年。
これは、ハルコウさんのオススメに入っていましたから、まあ、少しは思ってたものと違ってても、演奏それ自体はよいのではないかと言う気がして、思い切って封を切ったのですが・・・

確かに、そこからは深みと渋みのあるロマンティックなブラームスの音が広がってきました。
でも、冒頭はちょっと、う~~~~ん、なんでしょう、、ちょっとね、乱暴な気がしました。
激しいのはよいのですが、音がちょっと割れています。低弦と金管低音、パウケンが異常に大きい気もしました。
そして、なんだかもこもこ籠って聞こえたのです。
昔聞いたのとちょっと違うと言う気がしましたが、少し聞いていくと、だんだん低音の大騒ぎも収まって、ピアノがメロディを奏でるころには、透明感のあるピアノの響きや弦や木管の響きがきれいに聞こえてきました。
相変わらず低音は強めです。実際のホールでこんなに低音が響くとは思えません。
スピーカーの低音を上げてるんじゃないかって?いえいえ、そんな高度な事ができるスピーカーではありません。^^

しかし、、1楽章を聞いていくうちに、もっと驚く事が。。。
ジュリーニさん、なんか言ってない?冒頭のある箇所で、チラッとそんな気もしたのですが、もっと顕著なのは、中間部の後に冒頭の主題が戻ってくるところ、そこで、何やら叫んでいます。
あれは、決して楽器の音ではありません。音楽がクレッシェンドしていくところですから、指揮者本人も興奮してたのでしょうか?やっ~~そらっ~見たいな掛け声をかけてません?それ行くぞみたいな。。
その後、静かに落ち着いた部分に入りますが、、そこでもその部分の終わりの方で、全体がとても静かなのにもかかわらず、む~~む~~~みたいな音(ハミングのつもりでしょうか、にしちゃ大きい)が、突然入っているのです。びっくり~です。

音はきれいです。その後の2楽章、3楽章も、音が鮮明です。低弦がもごもごしてる事はありません。3楽章は、私の想像通りの音楽運びでした。つまり、昔聞いたような感じですね。
もしかしたら、この演奏を聞いたのかもしれません。1972年録音ですから、ありえます。
ただ、音のよしあしはどんなだったか分かりませんし、声が聞こえたという記憶もありません。

最初の印象や、声が入っていたことを確かめようと、そのあと、通して4~5回聞きました。
すると、不思議な事に、最初に思った冒頭の音の悪さはそれほど感じられなくなりました。
違う音を期待していただけで、その思惑違いがそういうよくない音に聞こえただけだったのでしょうか?
たしかに、曲が進んでいくうちに音はよくなっていますが、はじめに思ったほどではないのです。
耳が慣れた、という事も考えられます。しばらくして、また聞いて見るとまた違って聞こえるかもしれません。最初のような印象を持つかもしれません。
1週間位したら、また聞いてみようと思います。
いずれにせよ、聞いてみて面白かったです。
また、この曲の素晴らしさをも思い出すことができました。



*****追記です*****

他の演奏がどんなものなのか、YOUTUBEをさがしてみました。
冒頭だけですが、聞き比べてください。







ジュリーニですが、、手持ちCDとはずいぶん違う演奏のような気がします。
ちょっと古いものを見つけました。すごいノイズですが、、
ホロビッツワルターです。


[http://www.youtube.com/watch?v=WsoiJ-nlhP8 horowitz plays brahms piano concerto #1 - mvt1, pt1 - 1935