ぺんぎんの音楽日記

クラシック音楽について、絵画や鳥たち、日々の生活について自由に書いていこうと思います。

フェルメールが7点も!

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そうです、今回7点も来ました。
いつもは、フェルメールが1点きり、あとは他の画家によるものばかりとか、そういう美術展が多かったですよね。
フェルメール作品は数が少ないし、とっても人気があるから、しょうがないのでしょうね。
美術展のHPには、お盆休みは混んで待ち時間が生じることが予想されるとあったので、ケータイで待ち時間を検索できるようにして出かけてみたものの、、思ったよりは空いていました。


展示の最後にアンケートの結果がでていて、一番よく知られているのは映画にもなった「青いターバンの少女」または「真珠の耳飾りの少女」なんですね。
私的には、「窓辺で手紙を読む女」が、最初の出会いで、この絵の持つ静かな時間と空間がとても好きです。もちろん他の絵にも同じような雰囲気はありますが。
こんな絵が描いてみたいと、クレヨンで模写しかけたこともあります。到底できないと思って諦めました。本物は、うん10年前と3年前に見ました。いずれもドレスデン美術館展で。
去年の「牛乳を注ぐ女」の絵も素晴らしかったですね。
さて、今回の絵は、見た順で並べると、

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マルタとマリアの家のキリスト。

大きなサイズの絵です。新約聖書の中のマルタとマリアの挿話の絵です。
作風が違うからと、フェルメールの署名がありながら別のフェルメール氏の絵ではないかといわれてきたそうです。たしかに色付けの仕方はそうですが、キリストの顔のきらっと光る目に惹かれます。現物の絵でないとわかりにくいですが。図録でもわかりにくいです。






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ディアナとニンフたち。

フェルメールによる唯一の神話画だそうです。神話画のディアナ(ダイアナ、アフロディテ)といえばたいていは裸体画が多いですが、しっかり服着ています。そして、この足を洗うという光景は解説にもありますが、マグダラのマリアがキリストの足をナルドの香油をつけ自分の髪で拭ったと言う聖書のお話を彷彿とさせます。神話画というより、宗教画のように見えます。




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デルフトの小路。

こちらは、色合い的には遠めに見るとユトリロのようです。もちろん、時代も違うし、手法も筆致も全然違うのでしょうが。フェルメールの絵は完璧な遠近法できっちり描かれていますね。











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ワイングラスを持つ娘。

「紳士とワインをのむ女」の絵と酷似していて、まるで、お話の続きのようです。お酒が回って、男がしつこく女に言い寄ってるような印象を受けます。女性の表情は、それを面白がってるようにも、困惑してるようにもみえます。表情がとても豊かというか、びみょ~な絵です。








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リュート調弦する女。

この絵、全体的に暗いのですが、女性の顔のところに窓からの光があたり、「えっ?」とでも言ってるような目の表情が生き生きしているのが印象的です。写真では判らないのですが。
顔の表情、特に目の表情が生き生きと描かれてる絵が今回多かった気がします。







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手紙を書く女主人と召使。

本来はこの絵ではなく、絵画芸術(数年前に来た時は、「画家のアトリエ」という題だった気がします)が来る予定でした。でも、絵画芸術はこの前来たときにみたので、別の絵が見られてよかったです。こちらの絵の女主人のブラウスのしわなどの質感がとっても素晴らしいです。後から来ることが決まったので、図録に載ってないのが残念。








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ヴァージナルの前に座る若い女

とても小さな絵です。真作ではないと言われてきたのが、最近真作と認められたということです。スカートのサテンの質感など、フェルメールらしいです。









コローとのはしごでしたが、きちんとメモリが働いて、見たときの印象をよく覚えていました。
一個だけさら~と見るのでなく、こうして2つ見るから、ちゃんとコレはコレで覚えておこうと意識したからでしょうね。よ~く印象が残ったのかもしれません。
結局、見に行って2日たってやっと図録を開いたのですが、この絵がこうだったとかいう記憶が結構脳裏に焼きついていて、色とか、明るさとか、図録の絵とちょっと違うぞって思いました。


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