ぺんぎんの音楽日記

クラシック音楽について、絵画や鳥たち、日々の生活について自由に書いていこうと思います。

コローの森

13日、上野に行って来ました。
フェルメールとコローを見に行きました。
演奏会のはしご、の時にも書きましたが、はしご、は基本的に推奨しません、何事につけ余韻を楽しむと言うのも楽しみ方の一部なわけですから、はしごをすると一つ目の余韻を楽しむ暇(いとま)がないのです。
けれども、この間の横浜では、とりあえず小澤征爾の「こうもり」を見て、その感動は余韻として楽しまずに、頭の中のハードディスクに保存しておいて、二つ目の朋子さんのヴァイオリン演奏会を十分に楽しませて頂きました。最後まで残ってご本人とも言葉を交わして。家へ帰ってから、プログラムとか見ながら保存してた記憶を再現して一つ目の演奏会の余韻も楽しんだのでした。どちらも上手く消化できたのは演奏会の種類が違う、ということもあったと思います。
じゃ、美術展もがんばって二つ行こうと思ったのでした。この二人の画家は時代も違うし、頭の中で別の部類に入ってるので大丈夫と思いました。暑い中、上野まで2度出かけることの方が苦痛に思えたのです。^^時間かかるし、交通費だってかかるし。

さぁ、夏真っ盛りの上野の森、暑いですけど、鬱蒼とした森のおかげで陰があります、涼があります。
思ったほどは暑さは辛くなかったです。

イメージ 1



イメージ 2



先に行ったのは都立美術館、フェルメールの方です。こちらでたっぷり見たあと、図録を買い、コロー展の西洋美術館へ。

イメージ 3
チラシにあるこの絵がメインと言う感じで、ポスターもこれでしたね。
これの前の展覧会がウルビーノのビーナスで、ビーナスを意識したのか「コローのモナリザ」と言ううたい文句でした。
でも、やはり、コローは森の画家なんですね。このモナリザ(ダビンチと比べると、うつむき加減の視線や表情が地味な印象です)も、端正な絵ですし、最晩年の青い服の女も、77歳の老齢の画家の作とは思えないほど瑞々しく生き生きして素敵でした。が、数からして膨大な森を描いた絵、が、私にはとても親しみを覚えたのでした。
今しがた通ってきた上野の森、散歩コースの公園の木陰、どちらも大好きなのですが、木立や森は人の心を安らかに休息させてくれる何かがあります。森林浴というのが一頃流行りましたけど、森に浸ってると気持が落ち着いて体も楽になってくる気がします。
コローの手法を見ると、木々の一枚一枚の葉っぱを描くのでなく、まるで羽毛のようにふわ~っと葉色が景色の中に馴染んで、向こう側の景色が透けて見えます。。。と言葉で言うより絵を見たほうがよいですね。美しいと思いませんか?

イメージ 4


しばし、コローの世界に浸って、帰りも森の中を抜けて帰りました。
常設展、企画展のチケットで見れるんだからたまには見たい、と思いましたが、やめました、3つは無理。。。