ぺんぎんの音楽日記

クラシック音楽について、絵画や鳥たち、日々の生活について自由に書いていこうと思います。

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン~~5/4~♪その2

さて、二つ演奏を聞いたら、もう夕方の6時。
夕闇迫るころですね。グラウベン広場で椅子に座り、この間食べ損ねたスパゲッティ会社の冷凍即席スパゲッティの新製品と言うのの試食をさせて頂きました。ちょうど夕ご飯の時間ですしね。
たらこが食べたかったのだけど、野菜入りのトマトソースのもよかったです。
実は家ではいつも冷凍スパを冷凍庫に入れています。暖めると美味しいですよね。スーパーで安売りしてる時にまとめ買いします。次はこれを試してみようと思いました。
うちの事情ですが、連休はみんなそれぞれお出かけしてて晩ご飯がいらなくてご飯が余っているのです。
もったいないのでおにぎりにしてコッソリ持っていました。ここで、ちょっと人目を忍びながらぱくつく。。。本当はね、ここでちょっと非日常を経験をしたいと思って、レストランで食事をと思っていたのですが、、その予算を追加チケットに換えて食事は質素にすることにしたのです。。
コルボの演奏を聞いて、もっとコルボが聞きたくなったので、モツァルトのレクィエムを追加。それと、ベートーベンの合唱幻想曲、これは演奏される機会の少ない作品ですが、「第九」の原型と言われているピアノ、管弦楽、独唱(S、A、T、B)と合唱による曲です。
実はこれ、聞いたことがありません。「第九」を毎年のように歌ってきた私としてはまたとないチャンスです、聞き逃す手はないと考えました。そこで、当初は予定していなかった6日の日にこれと、モツレクを聞きにもう一日来ることにしたのです。5日はお休み、、です。いい加減に家のこともしなくちゃね。。写真は、グラウベン広場の前の床に映し出された色とりどりのライト、これが演奏会場はじめいろんな場所にみられます。

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ロッシーニの小ミサソレムニス


さて、そのコルボのロッシーニの小ミサソレムニスですが、なにが小さいかというと演奏の規模ですね。
元々はピアノとオルガン、12人の歌手のために書かれています。後に管弦楽版も作られましたが、オリジナルはこの規模ですね。
曲自体は結構長いです。この間も、大ソナタというのがありましたが、これも4手で演奏するので規模が大きい、と言うことですね、決して曲の長さや偉大さではないのです。
ロッシーニはオペラの作曲家として有名です、と行ってもセヴィリアの理髪師、泥棒カササギ、アルジェのイタリア女、ウィリアムテルのほかはタイトルさえ思い出しませんが、、39のオペラを作曲し37歳の時に作曲した「ウィリアムテル」を最後にオペラを作るのを止め年金生活に入った話は有名です。その後に作られた宗教曲などの作品は、名声や富のために作られたものではないということですよね。
作曲家の心にある、真摯な宗教への気持が込められているのでしょう、このミサ曲も心を打つ名曲ですね。
10数年前に管弦楽の演奏で歌いました。古びた楽譜がまだピアノの上にあります。週1回3ヶ月くらいの練習で本番で、フーガのところなど一生懸命練習しました。CDも何度も聞きました。
どのメロディも大体頭に入っています。今日のこの曲を聞くのを心待ちにしていました。
私にとっての一番のクライマックスですね。

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ホールCに登場したのは、ミシェル・コルボとローザンヌ声楽アンサンブル、それにピアニストとオルガニスト。このオルガンはリードオルガンです。ハルモニウムと記されています。
チャペルや教会のオルガニストを勤めてきた私には、パイプオルガンとともに大変懐かしい音色です。
3階席(今度はやや前よりです)で聞くと、ピアノよりオルガンの方がやや遅れて聞こえてきます。発音が遅いと言うのもあります、ピアノほどまっすぐに飛んでこないのかもしれません。
ピアノとオルガンのユニゾンでキリエが始まります。キリエ、エレ~イソン、高いところからピアノで降りてくるところ、とっても緊張します、気付くと声は出さずに一緒に歌っています、、、まだ覚えているようです。静かなキリエに変わって、力強いグローリア、フォルテもきれい、声が素直でよく伸びてるのがいいです。女性ソロのデュエットも息が合って、、あれ、コルボ先生がいない、、独唱の間はソリストに並べられた椅子のところで座っていました。そうか、今日は管弦の伴奏がないんだ、、

歌詞の1つ1つを聞き取って、最後まで聞きました、心の中で一緒に歌いました。
どの曲もきれいで感動的です、ソプラノのソロも私のイメージどおりでした。最後のアニュスデイは、何がどうしたということもないし、何かを思い出したということもないのですが、涙が溢れてきそうでした。
老境の作曲家の透明感溢れる音楽、それを老練なコルボがなんとも清らかに歌い上げる、その美しさは齢を重ねてこそのものなのだろうか、、、聴衆は惜しみない拍手をおくっていました。