ぺんぎんの音楽日記

クラシック音楽について、絵画や鳥たち、日々の生活について自由に書いていこうと思います。

チョン・ミョンフン/東フィル演奏会~♪ブラームス「ハイドンの主題による変奏曲~」

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今日は、オーチャードへ行ってまいりました。
このホールが好きというわけではないのですが、何故か、ここへ行く確率が高いです、、
オペラシティで聞き逃した、ミョンフン/東フィルの「ロメオとジュリエット」(組曲より抜粋)を聞くことができました。

プログラムは、

ブラームス 「ハイドンの主題による変奏曲」作品56a
ハイドン  「チェロ協奏曲1番ハ長調」Hob.Ⅶ b-1
プロコフィエフ 組曲「ロメオとジュリエット」作品64a,64b,101より 

ブラームスの「ハイドンの主題による変奏曲」は(以下は以前にこの曲を紹介した時の記事内容です)、ハイドンによる主題・・・聖アントニのコラールなんだそうですが。今では、このメロディが、本当にハイドンの手によるものかどうか疑わしいとする説もあるようですが、ブラームスの時代にはハイドンのものと信じられていたようです・・・にもとづき、ブラームスは8つの変奏曲とフィナーレを作曲しました。
8つの変奏曲までは、比較的短く、主題と同じ前半と後半に別れた構成ですが、最後のフィナーレだけはちょっと長くて(といっても3分半前後ですが、演奏にもよりますけど)パッサカリア形式になっています。
パッサカリアは低音部で(高音部に来ることもありますが)同じメロディ(パッサカリアの主題)が何度も何度も、繰り返し演奏され、その上で別のメロディが様々に変化していきます。
この主題は、ずっと低弦とかファゴットで演奏されますが、ちょっとだけ、高音部にも現れます。
様々な変化を見せた後、ハイドンの主題が高らかに戻ってきて、フルオーケストラでフィナーレの最後を飾ります。
以前、このフィナーレの部分をMIDI制作しましたので、とても興味深く聞きました。
制作時に参考にしたのは、カラヤンの演奏でしたから、とてもメリハリが聞いていて派手な終わり方でしたが、ミョンフンさんのはもう少しあっさりしていました。私としては、もうちょい粘ってもよいのではと思っていたときにさっと、あれ、今の振り方はなに、、?みたいな振り方で終わってしまったので、なんだか余韻が残らない気がしました。。
あとで隣にいたアマオケ団員に、「ああいう指揮できちっと終われる?」と聞くと、「東フィルの人ならできるんじゃない?」「そ~か」

ハイドンはこじんまりとした編成で、チェロ奏者にルイジ・ピオヴァーノさんを迎えてのチェロコンチェルト、、ハ長調の方ですね、、(ト長調の方は苦労して作りました)
古典派のコンチェルトはほとんど室内楽のような規模です、音も小さいです、弦の割合が多く、大きな音の出る(肉食獣の(笑))金管楽器はせいぜいホルン1~2本くらいしか登場しません。
ここのホールは音響がよくないです、特に弦楽器が響かない気がします、チェロソロ、いい演奏でPPとかとっても繊細に演奏しているのに、よく響かなくてなんだか気の毒でした。オケのほうももっと響くといい感じなのになぁと残念に思いました。
アンコールがありまして、イタリアの民謡、哀愁帯びた「NINNI NANNA」という曲を無伴奏でピオヴァーノさんが弾かれました。はじめはチェロだけで物憂く、くり返しの時には、歌を歌いながらの演奏でした。歌うチェリストだったのですね、きれいな声なのに、音が飛んでこなくてよく聞こえなくて残念でした。

最後はプロコの「ロメジュリ」、組曲から物語にそって、抜粋10曲でした。
「モンターギュ家とキャピュレット家」「少女ジュリエット」「仮面舞踏会」「ロメオとジュリエット」「ティボルトの死」「僧ローレンス」「踊り」「アンティーユ諸島から来た娘達の踊り」「ジュリエットの墓の前のロメオ」「ジュリエットの死」でした。
金管木管、それに弦の数も多いので、この曲だけはホールの音響の悪さをそれほど気にせずに済みましたが、本来はもっとがんがん鳴り響くのだろうなとか思いました。
実は、予習もしたこの曲が一番興味深く聞くことができました。ハイドンは2楽章の途中で寝そうになりましたが、プロコは気がつくと前に身が乗り出していました。
面白いですねぇ、、プロコって生で聞くとこんなに面白いんだ。。って思いました。
ぐいぐい惹き付けられて、最後まで聞きました。サックスがソロで出てきたとき、サックスって誰(どの楽器奏者)が持ち替えるんだろうとか、考えちゃったり、あ、コントラファゴットだ、とか、楽器にもすごく目が行きました。ロマン派とか古典派以前だと、それほど視覚的に面白いとは感じなかったのですが、現代ものは、その辺が違うのかもしれないと思ったり、ただ、現代ものを生であまり聞かないから珍しいだけだと思ったり、、どうなんでしょうね、
視覚的に面白かったのは、しょっぱなの曲の例の「ら~らら~ら、ら~らら~ら、ら~らら~ららっら~」のメロディのところで、コンマスの人が体を上下左右に揺らして演奏していたこと、見ると、弦楽器の前に座ってる奏者(まあ、ベテランとか上手い人とか?)も、コンマスほどではないが、そういう動きをしていて、他の曲でも多少そういう動きがありました。そういう弾き方をしてくださいという指示が指揮者の方からあったのでしょうか、ね、、

約2時間の演奏会、楽しんできました。


MIDIは、ブラームスの「ハイドンの主題による変奏曲」より、主題です。

MIDI公開期間は終了いたしました~