ぺんぎんの音楽日記

クラシック音楽について、絵画や鳥たち、日々の生活について自由に書いていこうと思います。

火の鳥~カスチェイ王の魔の踊り~♪

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さて、まだ「ペールギュント」は終結していませんが、次の曲の準備にはいらなければなりません。

次はストラヴィンスキ組曲火の鳥」から第4曲、「カスチェイ(カッチェイ)王の魔の踊り」です。

ストラヴィンスキは1882年生まれ、若い頃はまだ帝政ロシアの時代でした。亡くなったのは1971年、つまり89歳まで生きたんですね。
彼の作品として有名なのは「火の鳥」「春の祭典」「ペトルーシュカ」の3大バレエ曲ですが、いずれも当時バレエ興行師として有名だったディアギレフの依頼で書かれています。
当時の帝政末期のロシアでは、アンナ・パブロワ、ニジンスキー、フォーキンと言った踊り手や振り付け師がいてバレエはとても盛んでした。
バレエ曲により名声を得たストラヴィンスキでしたが、第1次大戦勃発とともにスイスに渡り、その後第2次大戦が始まるとアメリカへ渡っています。それにともなって、作風も原始主義、新古典主義、セリー主義と変っています。
激動の時代を生き抜いた波乱に満ちた89年の生涯の中で、いろいろと気持も考えも変わっていったのでしょうね。。
最後にディアギレフの眠るベネチアのサンミケーレ島に埋葬されたというのは、ディアギレフと一緒に活動した時代が一番幸せだったということなのでしょうね。

その、バレエ曲を作曲した時期の最初の曲が「火の鳥」です。
ロシアの民話に基づくストーリーで1幕2場からなります。
第1場で物語がほとんど進行し、第2場はフィナーレ部となります。
物語は、魔王カスチェイ(カッチェイ)に魔法をかけられた捕われの姫を、王子が火の鳥の力を借りて救い出すというものです。バレエは1910年にパリで初演されましたが、1919年には演奏会用に曲を選んで組曲として出版されました。

「カスチェイ(カッチェイ)王の魔の踊り」、バン!というfffの音の後、リズムが小気味よく刻まれる出だしはとってもかっこいいですね、、リズムに乗って出てくる金管のメロディも、決まってます。
その後もリズミカルに曲が流れ、バンバンバンとたたきつけられる和音、上に下に駆け抜けるスケール、、、、いいですね~

今回は、より編成の小さい組曲版で、制作します。
曲は多分アップは出来ません、まだ1971年から50年経ってないので。。。
プレーヤーズ王国で、アップできるかもしれませんが、わかりません。


絵はダビッドの「レオニダス」
彼には「火の鳥」の助けはなかった、、勇者はテルモピレーで玉砕。


<追記>

ロシアの童話にエルショーフの書いた「せむしの子馬」というのがあります。
子どもの頃に大好きだったお話ですが、このお話に「火の鳥」が出て来ます。
王様に火の鳥を捕って来いと言われるイワン、困ったイワンを助けるせむしの子馬。。
なんとか火の鳥を捕らえると、王様はさらにイワンに難題を。。。

このお話に出てくるのが、どうやらストラヴィンスキのロシアの「火の鳥」のようですが、エジプト起源と言われる不死鳥の火の鳥(フェニックス)とは、別物のようですね。
フェニックスの火の鳥の方は、数百年に一度自ら火をつけて自らを焼き、その灰の中から再び蘇るという伝説がギリシア・ローマの時代から伝えられています。