ぺんぎんの音楽日記

クラシック音楽について、絵画や鳥たち、日々の生活について自由に書いていこうと思います。

ウルビーノのヴィーナス~♪最後の日に会ってきました。

10年ほど前になるでしょうか、イタリアへ旅行しました。
目的は美術品や歴史的な建築物をこの目で見て、イタリアの歴史をお勉強する、ということでした。
出かける前に、イタリア史をお勉強して、見所とかチェックしたのです。
元々ローマ史専攻でしたから、多少の素地はあったのですが、やはりきちんとチェックしておくことは大切ですね。ホテルに帰ってからは、その日の日記をつけていました。

一番行きたいと思っていたのは、ヴェネチアフィレンツェ、どちらも過去に栄華を誇った都市です。
栄えた都市には、豊かな貴族や商人がいて、芸術の保護者となることが多いですね、そして、芸術がそこで栄えるのです。ルネサンスがなぜ北イタリアから興ったか、、それは、いくつか理由がありますが、元々ローマの遺産(建築物、美術品)があったこと、キリスト教文化の膝元であったこと、そして、何より文芸が貴族や商人の庇護を受けることができたから、ですね。
さて、まずフィレンツェで興ったルネサンス、そこにはフィレンツェ派と呼ばれる画家達がいました。
代表的なのはボッチチェリ、ダ・ヴィンチ、そして、ミケランジェロです。写実的な技法で理想美を追求といったところでしょうか、素描にすぐれ、人の姿がとてもそれらしく描かれています。
ミケランジェロにいたっては女性でも大変筋肉質な体を表現していますね。
ヴェネチア派の画家には大胆で奔放な筆づかいで、その後の西洋美術の発展にも貢献していきます。
色彩が美しく、表情も豊かですね。

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前置きが長くなりました。
このヴェネチア派の絵画を代表するのがティツィアーノ、そして彼の代表作がウルビーノのヴィーナスですね。
行きたいと思いながら、なかなか行けず、最終日にぎりぎりで行って来ました。
さすがにこの絵は美しいです。
フィレンツェウフィツィ美術館にあったはずなのですが、、記憶にない、、日記に書かなかったから?
こんな美しい絵を見逃したはずはないのだけれどね。。。
ボッチチェリのプリマヴェーラやヴィーナス誕生とかはよく覚えているのですが。。。

展示の作品は、ギリシア・ローマ時代のヴィーナスの絵から始まって(そうそう、パリスの審判の絵もありました)、それから、ルネサンスあるいはそれ以後の画家達によるヴィーナスの絵、絵、絵、、
どのヴィーナスも、エロスや犬が一緒にいます。神話的要素の多い描写なのですが、ウルビーノのヴィーナスは、とても世俗的で(とくに後ろの侍女たちの様子とか)ヴィーナスの顔も、女神というよりも美少女、ですね。
同じ部屋に同時代の画家達によるヴィーナスの絵がありましたが、やはりこのウルビーノが一番素晴らしかったです。