ぺんぎんの音楽日記

クラシック音楽について、絵画や鳥たち、日々の生活について自由に書いていこうと思います。

久々のNHKホール~コンサートを楽しむ

朝はゆっくりだけど、毎日帰ってくるのが夜の8-10時の生活をしています。土曜も仕事です。
ということは、確実に演奏会に出かけられるのは日曜日、ということになります。
ウィークデイの演奏会は、たいていは夕方7時はじまりですから、曜日によってはトリフォニーなら何とか行けるかもというところです。
日曜日はボーっとしてることが多く、ウィークデイはほぼ諦めてしまって、演奏会に行こうという気になりませんでした。
でも、ブログのお友達の皆さんの演奏会のお話を読んでると、私も行きたいな、頑張って演奏会に出かけようと思い始めました。

とりあえず、日曜日とか祝日に行ってみようと思いましたが、チケットとりが結構大変ですね。
希望の席に座りたいと思えば、早くから予定してないとダメですね、、、ぴあとかイープラスとかで申し込んでるのですが、いっぱい席があるだろうと思ってたラフォルジュルネでも、すぐになくなってしまうのね、仕事日だったので思うように取れませんでした。。。

とりあえずチケットがあれば何でもいいから、と思って、とっておいたのが6日のN響、メルクル、中村紘子ラフマニノフのP協2番。。。でもねぇ、3階の自由席って、、大丈夫なの?ちゃんと見えるの?ちゃんと聞こえるの?、、、1500円だからしょうがないか、、と思いました。
いやいや、頑張れば楽しむことができるはず、、、
まず座席票調べ、、ピアノだし,左側の席の一番真ん中寄りの席、L7列(って3つしかないですが)がよいと思いました。よし、この席目指して早めに並ぼう、14時開場なら、13時半でよいかな?と思ってると
「ダメだめ、13時に行かなくちゃ!」と横から家族の1人が、、え~そんなに早く?しょうがないな。。じゃ13時。お昼ごはんを早めに食べて行くしかないな。。
そして、次に取り出したのが、双眼鏡?(笑)、、これは昔渋谷の電力館でもらったのを使っていなかったので、これが役に立つと思いました、そしたら、さっきの家族の1人が、オペラグラスを差し出して、「これで行きなよ」と、、え、持ってたのか、、元はバードウォッチング用らしいが、上野の文化会館でオペラグラスとして売ってたのだそうな。。。

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さてさて、当日、準備を整えて(水、食料、CDなど待ってる間に必要なものを持って)、行ってまいりました。
まだ誰も来てないよね~と思いきや、もうすでに5~6人が並んでいる。
へ~と思いながら列について、CD聞いたりして待っていました。13時30分を過ぎて一つ目のドアを開けてくれました。ドアは2重です。
中を見て、入ったらすぐ右の階段を上がって、その上の階段を上がればいいのね、、と入った後のフットワークをチェック。
時間になって、ドアが開いたら、みんな走っていく、、ああ、、私よりあとに来た人が先に行く、、、そんなん許せない(笑)、、ホールの職員さんが「危ないので走らないで下さい!」と、、
何とか、席にたどり着いてみると、例のL7の席はもうすでに埋まっていました。そのすぐ後ろの一番真ん中寄りも、、あとは、みんな真ん中席の後ろに陣取っています。そうか、ここが自由席ってみんな知らないのね、、そう思いました。やっぱり調べてくるものね。で、L8の真ん中から二つ目に座って、早速まだ準備中のステージをオペラグラスで眺めてみました。お~よく見える。

あ、、そうだ、トイレ~、混んじゃうからね。3階席のトイレへ、、誰もいません、めちゃ空いてました。
そのあと、ロビーコンサートのアナウンスがあったので、ロビーへ移動、、あらぁ、すごい人だわ、、
何か始まった、ハープの音とチェロと、もう1つなんか聞こえる、、顔を出してみると、マリンバですね、あ、ハーピストは早川りさこ、さん、去年地元での演奏会(早川りさこ、池田詔子他)でお目にかかりました。カザルスの「鳥の歌」、ファリャの「恋は~」の「火祭りの踊り」等をアンサンブルしていました。
席に戻る途中、トイレが大混雑してるのを目にして、先に行ってよかった~

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さぁ、いよいよ始まります。グリンカの「ルスランとリュドミラ」序曲からです。
舞台に現れたメルクル氏の顔の表情も見えます。
この曲はMIDI制作をしたので、大体の楽器編成も次にどの楽器がソロするかもまあわかります。
次は木管、次はティンパニ、とあちこち見て楽しみました。
あ、オーボエの2番に池田詔子先生発見!相変わらずおきれいです、品があります。
音響もいいです、こんな席だけどよく響いて聞こえます。
演奏は大変素晴らしい、と言うわけでもないのでしょうけれど、心地よく響きました。視覚的なものがとても重要なのかもしれません。演奏者の気持が伝わる気がします。

さて、ピアノが後ろから前へ移動して、ラフマニノフのピアノ協奏曲2番です。
なぜ、この演奏会に行こうと思ったのか、、それは、この曲がお目当てでした。
実は、ラフマニノフを自分から聞こうと思うようになったのは最近のことです。
クラシック音楽を聴くようになったのは父親の影響で、それについては感謝もしているところですが、父は独断と偏見の強い人で、その偏った自分の好みや考えを家族にも押し付けるという悪い癖がありました。父はラフマニノフを好んで聞いていたものの、クラシックというよりまるで映画音楽のようだ、とか、神経をやられたやつの音楽だ、のようのことを子どもの前で言ったと思います。そういう言葉を聞いて子どもがどういう印象を持つか考えなかったのでしょうね。。。嫌いになりました。。。
それでも、ピアノ協奏曲2番のその美しいメロディは何度も聞いたおかげで記憶に残り、今も美しい音楽として心に生きています。素直にこの曲を聞けなかったことをとても残念に思いますが、今もう一度素晴らしい生の演奏を通して聞いてみたいなと思ったのです。
神経質そうな、でも、とても真摯な印象のあるラフマニノフの肖像(Wikipediaより)
CDは家に2枚ほどありました。1枚は(後方)、古い録音でウィリアム・カペルです。もう1枚はリヒテル。3人とも、どこか似通った表情に見えてきました。

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さぁ、ピアニストの中村紘子さん、ピアノに付くなり、さっとあっさり演奏を始めました。
あれ、そんなにあっさりはじめていいの?と思いました。
いやいや、、あっさりとしてたのは最初だけ、だんだん音が大きくなるにつれ、音が深く重厚になっていくからすごいです。ピアニスト生活50年、もう何度もラフマニノフの2番のコンチェルトは弾いてこられたのでしょう。完全に自分のラフマニノフを弾いているという感じでした。すべてのスコアが頭の中に、いや体の中に入っていて、どこでどうするべきかを指も体も覚えているのでしょうね。
細かい音、大きな音、重厚な音、繊細な音そして決然たる音、すべての音が中村紘子の音楽として鳴っている、良いとか悪いとかじゃなくて、彼女の音楽なんだなという気がしました。すごいピアニストだな、年を経ても衰えるどころかゆるぎない音楽を語ってると思いました。
オペラグラスで紘子さんの手の動きもしっかり見せて頂きました。
やっぱり、この曲を聞きに来てよかった、と思いました。これからもっとラフマニノフを聞こうとも思いました。

休憩を挟んで、シェーンベルク交響詩ペレアスとメリザンド
どっちかっていうと、「ペレアス・・・」はフォーレが好きです、その次はドビュッシーかな?
シェーンベルクは聞いたことはあったかもしれませんが、cシェーンベルク自体あまり興味がなかったのです。コンサートでシェーンベルクを聞くのははじめてかもしれません。
すごい大編成ですね、、ホルンが8本ってかいてあるけど、9本あります。
はじめは、興味があったのですが、ごめんなさい、だんだん飽いてきました。。。
これっというわかりやすい盛り上がりとかなくて、同じこと(流れ)が繰り返されているような気がして、、それと、疲れが出てきたのでしょうか、眠くなってきました。オペラグラスで見るのも、もうちょっと飽いてきて、、、よし、じゃぁ、楽器を見てみよっと。と思い、見ていると、プログラムに書いてあるオケの編成とは違うことに気付きました。フルート、オーボエクラリネット木管たちは、書いてあるより1つずつ多く、その1人がそれぞれ、フルート⇒ピッコロ、オーボエ⇒アングレ、クラリネットバスクラに時々持ち替えをしてるのです。ピッコロ、アングレ、バスクラともに、ほかに専任奏者がいるのに、です。金管はホルンが1つ多かったほかに変わりありませんでしたから、木管を強化したのですね。
へええ、と思ってるうちに終わってしまいました。
シェーンベルクは、もうちょっと聞かないとそのよさはわかりません。

演奏が終わって、とっても満足でした。
工夫をすれば、席がよくなくても楽しめるということがわかりました。
やはり演奏会に出かけてよかった、そう思えました。
次は連休に、東京国際フォーラムへ出かけます。
6月も一応予定入れました。7月からはまだ未定です。
11月はぜひ出かけたいコンサートがありますが、チケットが取れるかどうか・・・・・